ワキ汗の臭いとなぜ汗が出るのか原因について

私の主人は、鼻をつまむくらいワキ汗がとても臭いうえ、
兄弟もワキ汗がとてもにおい、
「遺伝かも」と話していた中、何とかしたくなりました。

暑さや運動によって上昇した体温は、分泌した汗が
気化熱を利用して皮膚の表面から蒸発するとき、下がります。
このように汗をかくのは、主に体温を調整するためです。

精神的に緊張したとき、
腋の下や手のひら、足の裏などにも汗をかき、
加えて辛いものを食べたときにも汗をかきます。

汗を出す汗腺のうち、
全身のほとんどに分布しているエクリン腺は、
主に体温調節のための汗を出し、無味無臭です。
手のひらや足の裏のしわとしわの間に
多くのエクリン腺があるのは、
物を掴んだり、危険なことからとっさに逃げたりするときの
滑り止めの役割を果たしています。

手のひらや足の裏以外の部位は、
できるだけ効率よく汗を蒸発させるため、
しわとしわの交点に多くのエクリン腺があります。

アポクリン腺は、特に多い腋の下ほか、耳や陰部、
乳輪、おへそなどの限られた部位に分布しています。
アポクリン腺から出る白く濁った汗には、
臭いの元になる脂質やたんぱく質などが含まれ、
フェロモンの役割も果たしています。
アポクリン腺から出る汗に含まれている脂質やたんぱく質などが、
皮膚に常在する細菌に分解されることによって、
強烈なワキガ臭が発生します。

汗をかいたら、臭い菌が繁殖し臭いが発生する前に、
すぐに拭き取りましょう。
アポクリン腺が多い部分は、毎日石鹸を使って洗い、
常に清潔に保ちましょう。
なかなか汗が止まらないときは、手首や足の裏、
膝の裏をタオルで包んだ保冷剤で冷やしましょう。

すっきり臭いを拭き取り、とても心地よい使用感がある、
大きめのサイズの丈夫な汗拭きシートがあります。
シャワーを浴びたいのに時間がないとき、汗拭きシートで拭くと、
全身がサッパリしてシャキッとなり、気持ちよいです。

一時的に汗を抑える制汗剤は、肌を引き締めて汗を抑えたり、
汗腺をふさいで汗を抑えたりする成分が含まれます。
塩化アルミニウムは、皮膚に刺激があったり、
付着した衣服が劣化したりしたため、
吸収した汗をゲル化し汗腺をふさぐ、
クロルヒドロキシアルミニウムが使われています。

制汗剤を全身に使ってしまうと、
汗の重要な役割である体温調節ができず、
熱中症を引き起こす恐れがあり、腋や足だけに使いましょう。
衣服や靴で熱がこもりやすい腋や足は、
体温調節の影響を受け難いです。

スプレータイプの制汗剤は、肌に触れず衛生的なうえ、
運動小屋外出先ですぐ使える一方、
制汗作用が弱く持続時間が短いデメリットがあります。

肌に直接塗るロールオンタイプの制汗剤は、
むらなく塗れますが、べたつくため
薬剤が乾いたあと、衣服を着用しましょう。

制汗剤が固形になったスティックタイプは、
密着性が高く毛が多い腋の汗に向いているうえ、
コンパクトで持ち運びに便利です。
密着力が高いクリームの制汗剤は、
臭いが気になる方や汗の量が多い方にお勧めです。

しっとりしたクリームタイプやさっぱりしたジェルタイプがあり、
手に取って塗るため、量の調節がしやすいです。

肉類や乳製品などの動物性たんぱく質や脂肪分を摂取し過ぎると、
体温の上昇に伴い汗腺が刺激され、
汗をかきやすくなります。
コーヒーや緑茶に含まれるカフェインやアルコールによって、
自律神経が乱れ交感神経の働きが活発になると、
汗をかきやすい体質になります。

あまり汗をかかず汗腺の働きが弱っていると、
急激な体温の変化やストレスによって自律神経が乱れ、
多量の汗をかいてしまう恐れがあります。

38℃ほどのぬるま湯で半身浴し、
体の芯から温めることによってじっくり汗をかき、
弱った汗腺の働きを正常に戻します。
手足の冷えに加え内臓も冷えていると、
水分の排泄機能がうまく働かず、多量の汗をかきます。

生姜や根菜類、発酵食品を摂取したり、
適度な運動によって筋肉をつけたり、
体の内側から冷えを治すことによって、
水分の代謝を促します。

このように、生活習慣を見直すことによって、
臭いや量などの汗のトラブルの改善に繋がります。