見た目がよくないわき汗の対処法

小さい頃、聞き慣れない「わき汗」という言葉を聞いたとき、
「わき汗って何?」と、私はどういうものか想像ができませんでした。
「汗」とつくため、「体温調節のために体から出るしょっぱい水分」と思っても、
頭や顔にかく汗と何が違うのかわかりませんでした。

成長し年頃の中学生になり、「わき汗すごいね」と友だちが言った
体育の先生のジャージのわきの下が汗で濡れ、変色したのを見たとき、
初めて私は言葉の意味を知りました。
暑い夏の時期、ひなたにいるだけでたくさん出る汗が、
あまりよいものではないことがわかりませんでした。

高校を卒業し、30歳まで電車とバスを乗り継いで
勤務先のデパートまで通勤していたとき、
脚の筋力が弱かった私は、両杖をついていました。
いつも顔から噴き出る汗に加え、
胸元や背中、わき汗に悩んでいた私は、
わきの下の部分だけ色が変わってしまった衣服の
見た目の悪さに気づきました。
立ち止まり顔の汗はタオルで拭き取れても、
上半身から出る汗を止められず、
デパートに着いてから着替えていました。

尋常ではない汗を1度にかく私は、
変色が目立たない白やアイボリー、ライトベージュ、
黒の衣服を着用していました。
制服を着用する必要はなかったものの、
売場で販売されている衣服を着用するルールがあり、
「季節感があるか、3ヵ月先の季節の装いを一部取り入れた服装」
と言われました。
そのため、薄いピンクやグレー、
水色の衣服を着用しなければならないときは、
汗やシミが目立たないようにするのにとても苦労しました。

多少太っていたためより汗が目立ち、1年中汗対策していた私は、
制汗スプレーや拭き取るシートを持ち歩いていました。
さらに、朝シャワーを浴びたあと、
わきに直接塗るロールタイプの制汗剤を使っていました。

汗をかきやすい体質になるよう努めている私は、
濡らしたタオルで拭き取ったあと、
真夏のわき汗対策の制汗剤を使っています。
汗をかいたまま制汗剤を使うと、
配合されているパウダーの成分によって、
皮膚のかぶれやかゆみが起こることがあります。
それでもかいていた汗が乾いたあと、
嫌な臭いは抑えられていました。

杖で歩いていた分、力を使っていた私は、
ほかの人より多くの汗をかくのは仕方なく、
体温調節のために必要とわかっていても、
汗はかきたくありませんでした。
職場の人たちも汗をかき難い工夫や、サラサラした汗をかく、
汗の量や臭いを抑える努力をしていました。

呼吸と歩き方を工夫し、
ゆっくり歩いたり、深呼吸したりする人は、
ハンカチで額を抑える程度の汗に抑えられ、
メイクが崩れないうえ、わき汗も減少します。
日頃からヨガやサウナに通っている人の汗は、
ベタベタしておらず、さらりとしています。

タオルで拭くだけでよい汗が羨ましかった私は、
ベタベタした汗や乾いたあとにてかる顔や腕、
衣服を脱いだときのわきのすっぱい臭いが嫌でした。
「周囲の人に気づかれたらどうしよう」
と出社するのも嫌でした。

汗腺の働きが活発になると、汗をかいても臭いません。
乳酸や脂肪酸、ミネラル分が体内で十分に濾過されないまま出てしまう、
緊張したときの1度にたくさん吹き出す汗は、よくありません。
水に近いかいたばかりの汗は臭いませんが、汗腺の働きが弱くなり、
体に必要なミネラルまで排出してしまわないように、
を動かして汗をかき、汗腺を鍛えることが大切です。

運動が苦手な方は、膝から下を43℃ほどのお湯につけると
数分で汗が出てくる足湯がお勧めです。
寒がりの私は冷えてしまうため、胸から下を浸かる半身浴すると、
汗がよく出てスッキリします。

運動や足湯によってよい発汗を促し、汗のトラブルを回避するよう努めましょう。